乳幼児のパパママ×防災
災害時にどう行動するか?何を備えておけばよいか?
子どもの様子をイメージしながら考えてみましょう。
〇命を守るためには?
地震が発生した場合は、まず、身を守る行動をとります。揺れがおさまった後に、子どもを連れて安全な場所に移動するために、大人もケガをしないように気をつけてください。
大雨や台風が近づいている場合は、早めの避難を心がけましょう。暗くなったり、被害が出始めてしまったら、子どもを連れて移動する方が危険な場合もあります。乳幼児と一緒の避難は、警戒レベル3の「高齢者等避難」が避難開始の目安です。
〇安否確認と避難する場所
大きな災害が起きると、電話がつながりにくくなります。電話以外での連絡方法を決めておくと、それぞれに避難しても家族とスムーズに再会できます。
命を守るために避難する場所は、地震や火事などの時は広いところ、大雨や津波などの時は高いところと覚えておきましょう。避難する時は、すぐ守ってあげられる前だっこがおすすめです。家で暮らせない方のために避難所が開設されますが、親戚・知人宅やホテル等への避難等、状況に応じて子どもと安心して避難できる避難先を検討しておくと安心です。
〇「備え」のポイント
避難所は多くの人が共同生活をするため、乳幼児連れで生活しやすい場所ではありません。災害が起きる前に、自宅の耐震強度を確認する、家具の配置や固定を行うなどの対策をしておきましょう。
自宅が安全な場合は、子どもが最も安心できる自宅で避難生活を送ることができるため、備えをしておくことが大切です。家庭の備蓄は7日(1週間)分以上必要と言われています。子どもが食べ慣れているものを中心に、栄養バランスを考えて備蓄しましょう。
〇必ずしておくこと
災害時の家族ルールを話し合うこと、ハザードマップなどで自分が住んでいる地域のリスクの確認は必ずしておいてください。リスクを知ると対策を考えることができます。
子どもの備えは、①「うちの子」にとって必要な備えをすること、②成長によってサイズが変わるものは大きめを備えておくこと、③名前や保護者の情報など、子どもが自分で説明できないことはカードなどに書いておくこと、の3点がポイントになります。
乳幼児と一緒に災害を乗り越えるためには、日頃からの準備が欠かせません。子どもの年齢や特徴に合わせて、必要な準備をしておきましょう。
※今回の記事は、「しながわ防災学校」が令和6年7月27日に実施した「乳幼児のパパママ×防災」研修の内容を、一部要約して掲載しています。
記事著者: NPO法人 日本防災士会/防災士会みやぎ 佐藤 美嶺
イラスト:「しながわ防災学校ハンドブック」より引用