新型コロナウイルス感染症対策に配慮した避難所運営
災害により、家屋が倒壊したり、火災による延焼のため自宅での生活が困難な場合、「区民避難所」で一時的に生活を送ることになりますが、新型コロナウイルス感染症が流行し感染リスクのある中、特に次のことに配慮した、避難所運営が必要となります。
〇コロナ禍での避難所運営の基本
避難所内では、新型コロナウイルス感染症の疑いがある避難者(濃厚接触者含む)とそうでない方の生活空間を分け、極力、感染症が広がらない工夫を行うことを基本に、区民避難所において「密閉」「密集」「密接」の回避、衛生管理の徹底など、できる限りの感染症対策を行うよう運営が重要です。
【ポイント】
1. 「避難所での受付」
避難所の入り口に、「検温・問診所」をおいて、避難してきた方お一人お一人の検温と健康状態を聞き取り、症状のある方とない方とにふり分け、受付をします。
なお、感染者は医療機関への移送が大原則で、軽症者等であっても原則、一般の避難所に滞在することは適当ではないので、できる限り医療機関、医師等につなぎます。
2.「施設の使用区分」
「区民避難所」の避難スペースを、①「自宅療養者(感染者)」、②「濃厚接触者」、③発熱などの「症状のある避難者」、④「一般避難者」といった、4タイプの避難者の状態に応じた生活空間ゾーンを確保します。そして、受付を済ませた避難者をそれぞれのゾーンに案内し、そこで一時的な生活を送っていただくよう説明します。
3.「運営面での対策」
避難所運営面では、避難している方に、次のようなことを求めて感染症への対策に取り組みます。
・マスクを着用し、手指消毒をこまめに行う。
・健康チェックリストを用いて、毎日の体温・体調の確認する。
・避難者同士の間隔をできるだけ2m(最低1m)開けることを意識して過ごす。
また、多くの避難者等が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチ、蛇口等の共用部分)や、電話・携帯充電器等は、定期的に清掃や「消毒」をするとともに、避難所内の通気性を保つため、可能な限り窓を開け、換気を行うなど、様々な対策を行います。
〇コロナ禍で区民避難所に避難する場合の備え
このように、「区民避難所」の開設・運営では、様々な対策が考えられていますが、みなさん自身でも、感染しないための「備え」を行っていただく必要があります。
もし、自宅が損壊するなどして、やむなく「区民避難所」へ避難する場合は、特に次のことに注意して、避難をしましょう。
1. 避難生活上でのマスクの着用!
●避難所に人が多く集まることで、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大するリスクがあるため、避難所に避難する際にはマスクを着用する等、感染リスクに十分配慮する。
2. 感染症対策としての必要物品の携行!
●避難所内での接触機会を減らすため、体温計・消毒液・除菌シート等の衛生品やタオル・歯ブラシ等の清潔品、水・食料等必要な物を各自であらかじめ確保した上で避難する。
非常持ち出し袋の中に、追加したい「感染症対策としての持ち物」として、次のようなものがあげられます。